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「食後すぐにお腹が張る」
「少ししか食べてないのに、すぐ満腹になる」
「みぞおちがいつも重たい」
このような原因不明の胃の不快感に悩まされていませんか?
検査をしても「異常なし」と言われると、つらさを分かってもらえない孤独を感じてしまうこともあるでしょう。
実はその症状、**機能性ディスペプシア(FD:Functional Dyspepsia)**という病気の可能性があります。
当院にも、同じような悩みを抱えた患者さまが多く来院されています。
機能性ディスペプシアとは?──検査では“見つからない”胃の不調
機能性ディスペプシア(FD)とは、胃カメラなどで明らかな異常が見つからないにもかかわらず、慢性的に胃の症状が続く状態を指します。
胃潰瘍や胃がんなどの病気ではないけれど、たしかに胃がつらい——
そんな“はざま”にある状態が、FDです。
FDの主な症状
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食後すぐにお腹が苦しくなる(食後膨満感)
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少しの食事で満腹になる(早期飽満感)
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みぞおちの痛みや不快感(心窩部痛・灼熱感)
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吐き気、食欲不振
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ガスが溜まりやすくげっぷやおならが増える
女性に多く、30~60代が中心
特に30代〜60代の女性に多いとされ、生活習慣の乱れやストレス、自律神経のバランスの崩れなどが影響しています。
“病気じゃない”と言われるのに、毎日がつらい。
これがFDの最も大きな苦しさです。
FDの原因──「心と体」の両面にアプローチが必要です
機能性ディスペプシアの原因は一つではありません。以下のような複数の要因が組み合わさって発症すると考えられています。
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ストレスや緊張による自律神経の乱れ
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胃の動きが低下する(蠕動運動の障害)
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胃酸の逆流や知覚過敏
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ピロリ菌感染(除菌によって改善するケースも)
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腸内環境の乱れ(腸内フローラの異常)
FDは、体の症状と心のストレスが互いに影響しあう病態であるため、薬だけでなく、生活習慣やメンタル面への配慮も大切です。
当院の治療方針──あなたのつらさに、寄り添う診療を
おおたきく子クリニック(大阪市梅田)では、患者さま一人ひとりの生活背景や症状に丁寧に耳を傾けたうえで、以下のような多角的な治療を行っています。
✔ 薬物療法
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胃酸を抑える薬(PPIやH2ブロッカー)
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胃の動きを整える薬(消化管運動促進薬)
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精神的な緊張を和らげる薬(抗不安薬・漢方薬など)
✔ 生活習慣の改善サポート
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規則正しい食事と睡眠
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ゆっくり噛んで食べる習慣
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適度な運動やストレス対策(深呼吸・軽い散歩など)
✔ ピロリ菌検査・除菌
ピロリ菌が関与している場合は、除菌治療で改善することもあります。
「気のせいじゃない」その胃の不快感、放っておかないで
「異常なし」と言われて我慢している方は少なくありません。
でも、あなたの不快感は“気のせい”ではなく、ちゃんと向き合うべきサインです。
の不調にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
医師が、あなたの“わかってもらえないつらさ”にしっかり寄り添います。
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電話予約: 06-6147-8711
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WEB予約: こちらからご予約いただけます
参考文献
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日本消化器病学会「機能性ディスペプシア診療ガイドライン」
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Rome IV Diagnostic Criteria for Functional Gastrointestinal Disorders