血便緊急外来
血便緊急外来
当院では血便・下血緊急外来として、血便・下血症状の方に優先的に診察・検査の対応を行っております。血便・下血症状のある方は、当日の診察、ならびに医師が必要と判断した場合は受診日に緊急大腸内視鏡検査(遅くとも翌日)を行います。
来院前にまずお電話での連絡をお願いします。お電話の際に『血便緊急外来を希望する旨』を必ずお伝えください。(中学生以下の方は対象になりません。)
可能であれば血便が確認された際の便や便器の中の状況がわかる写真をお撮りいただき、診察時に医師にお見せください(受付で医療事務スタッフに提示する必要はありません)。
血便・下血症状の方は、ほぼ保険が適用されます。保険証を必ずご持参ください。
排便をしたら出血していた、便に血液が混じっていた、という経験はありませんか。
これらは、「血便・下血」と呼ばれる症状であり、消化管のどこかで出血した血液が肛門から排出される状態のことです。
便に血液が混じることにはさまざまな原因があり、軽微なものから重篤なものまで幅広い病態が考えられます。特に、血便が突然現れた場合や、長期間続く場合は、早急な検査・治療が必要なことが想定されます。ただの「痔」などと思わずに早めに消化器内科を受診しましょう。
以下の症状がある場合は、血便・下血の原因として重要なサインとなる可能性がありますので、早急に消化器内科を受診しましょう。
血便の原因は多岐にわたりますが、以下のような病気が考えられます。
大腸がんとは大腸表面の粘膜から発生する悪性腫瘍です。血便は大腸がんの代表的な症状です。硬い便が通る下行結腸やS状結腸のがんで認めやすくなります。また大腸がんでは、出血の量が増加していく傾向があります。
大腸の粘膜に慢性的な炎症が起き、びらんや潰瘍ができる難病指定の疾患です。血便とともに腹痛や下痢が現れます。潰瘍性大腸炎からがんを発生する場合もあります。
痔とは便秘や下痢、長時間の座りっぱなしの作業などによって肛門に負担がかかることがきっかけで発症する肛門の病気です。肛門に近い位置で出血するため、鮮やかな赤色の血便となります。腫れや痛みを伴うことが多く、軟膏やなどの保存的治療から手術やジオン注射といった治療まで状態によって治療法が選択されます。
経口的に病原性のウイルスや細菌が侵入することで、腸の表明に炎症を起こします。下痢や嘔吐が数日で治るものから、血便や強い腹痛を起こすものまで原因により様々な症状を引き起こします。いずれの場合も1日の下痢回数は非常に多くなりますので、脱水になってしまう危険があります。
大腸にできる「いぼ」の様な隆起性病変を大腸ポリープといいます。便の通過時に擦れて出血が起こります。大腸ポリープは放置しておくと大腸がんになるリスクが高いため、早めに切除しておく必要があります。形や大きさによっては日帰り治療で切除出来ないものもありますが、多くの場合、日帰り手術が可能です。
下痢などで急激に大腸の運動が活発になると、大腸への血流が一時的に足らなくなってしまうことがあります。この血流障害により、大腸粘膜に炎症が起こり潰瘍を形成して腹痛と血便が生じる病気です。お腹の左側に痛みが生じることが多いです。高齢者の血便の原因としても多い病気です。
憩室という腸管の凹みから出血する病気です。出血する部位にもよりますが、多くの場合、赤〜暗赤色(ワインレッド)の血便が何度も出ます。出血量が多くなることもあり、入院が必要になることも多々あります。繰り返すことも多く、良性の病気ではありますが、やや厄介な病気です。
消化管のどこかで出血が起こると、血便として現れることがあります。出血が上部消化管からのものであれば、便が黒くなることがあります(メレナと呼ばれます)。
血便が認められるということは腸や胃などの消化管から出血をしているということになります。血便の色である程度の出血箇所は予想されますが、最終的には出血箇所を正確に特定し、治療を行う必要があります。
そこで実施するのが内視鏡検査です。腸や肛門周辺からの出血が予想される場合は大腸カメラ検査、胃や食道、十二指腸からの出血が予想される場合は胃カメラ検査を行い、内視鏡を通して内視鏡専門医が目視で消化管の状態を観察します。おおたきく子クリニックの内視鏡検査は鎮静剤を使用して眠った状態で出来る内視鏡検査です。大腸カメラの際などには苦しさや痛みが心配な方も多いかと思いますが、その心配はありません。
血便が確認された場合、以下のタイミングで検査を受けることが推奨されます。
血便はその原因によっては迅速な対応が必要な場合があります。症状が急激に悪化したり、出血が大量である場合は、緊急外来を受診することが重要です。特に以下の状況では、即座に緊急外来を受診してください。
血便がある場合でも、症状が軽度であればまずは通常の診療を受けることをおすすめします。しかし、以下の状況では緊急外来を受診する必要があります。
緊急外来では迅速に診断と治療が行われるため、症状が急激に悪化した場合には迷わず受診してください。おおたきく子クリニックでは、下血で緊急に内視鏡検査が必要と医師が判断した場合、当日、遅くても翌日検査をさせていただいています。
血便の検査にかかる時間は検査の種類や施設によって異なります。おおたきく子クリニックでは、下血で緊急に内視鏡検査が必要と医師が判断した場日、当日、遅くても翌日検査をさせていただいています。
血便があるからといって必ずしも深刻な病気があるわけではありませんが、様々な可能性が考えられるため、原因を特定するために検査を受けることが重要です。軽度の痔から、大腸ポリープやがんまで、原因は様々です。出血量が少ない場合は、緊急性はあまり高くないと思われる方も多くいらっしゃるかと思いますが、大腸がんや潰瘍性大腸炎などの病気が原因となっている可能性もあります。出血量が少なかったとしてもお早めにクリニックまで受診するようにしてください。
血便が出た後は、特に食事や生活習慣に注意が必要です。食事に関しては、消化に良い食事を心がけ、辛い食べ物や刺激物を避けると良いでしょう。また、便秘を防ぐために適度な運動や水分補給も大切です。ただし、これらはあくまで一般的なアドバイスであり、具体的な対策については医師の指示に従うことが最も重要です。
検査結果に異常が見つかった場合の治療方法は、病気の種類や進行度によって異なります。例えば、大腸ポリープが見つかった場合は、ポリープの切除が行われることがあります。大腸がんや炎症性腸疾患の場合は、手術や薬物療法、放射線治療などが考えられます。具体的な治療方法については、担当医が状況に応じた最適な治療プランを提案します。
血便の原因を自己診断することは困難です。血便には様々な原因が考えられるため、正確な診断は専門医による検査が必要です。自己診断や自己治療を試みることは、病状を悪化させる可能性があるため、専門医に相談することが最も安全で確実です。
血便を予防するためには、健康的な生活習慣を維持することが重要です。バランスの取れた食事、適度な運動、十分な水分摂取、規則正しい生活が予防に寄与します。また、定期的な健康診断や検査を受けることで、早期に問題を発見し対処することができます。
血便・下血は様々な原因が考えられる症状であり、放置すると重大な病気を引き起こす可能性があります。症状に気づいた場合は、速やかに医療機関での診察を受けることが重要です。検査を受けるタイミングを逃さず、適切な治療を受けることで、早期に問題を解決することが可能です。
当院では内視鏡専門医が診療の対応を行っております。また、ネット予約・問診を用い、待ち時間を少なくできるように心がけています。些細な症状でも構いません。いつでも、おおたきく子クリニックへお越しください。迅速かつ丁寧に対応いたします。