予防接種
予防接種
ワクチン接種で防げる病気があります。年齢を重ねるにつれ、免疫力や体力など身体の持つ機能が低下し、肺炎、帯状疱疹、などの感染症にかかりやすくなります。ワクチンの接種には、これら感染症の予防や、発病したとしても重症化を軽減する、という利点があります。
インフルエンザ予防接種 | 3,900円(税込) |
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風疹麻疹混合ワクチン | 11,000円(税込) |
肺炎球菌ワクチン | 8,800円(税込) |
帯状疱疹(50歳以上対象) | 2回接種:55,000円(税込) |
インフルエンザ予防接種 | 1,500円(税込) |
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肺炎球菌ワクチン | 4,400円(税込) |
妊娠中は原則的にワクチンの接種ができませんが、インフルエンザウイルスワクチンは妊婦さんにも推奨されていますので接種が可能です。
第5期の風しんの定期接種対象者の方(昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性の方)先天性風しん症候群予防のための風しん対策事業(妊娠を希望する女性、その配偶者・同居者(妊婦の配偶者・同居者を含む)で風疹抗体が陰性の方のワクチン接種を行っています。
帯状疱疹は、神経に沿って強い痛みや皮疹を引き起こす病気です。この病気は水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)が原因で、かつて水ぼうそうにかかった人の体内に潜んでいたウイルスが再活性化することで発症します。50歳以上の高齢者や免疫力が低下している人に多く見られます。帯状疱疹ワクチンは、この病気の発症を予防するために推奨されるワクチンで、特に50歳以上の方にとって有効です。
帯状疱疹は、水痘に感染した後、体内に潜んでいたウイルスが再活性化することで発症します。この病気は神経に沿って帯状に痛みを伴う水疱が現れ、特に高齢者では痛みが強く、治癒後も帯状疱疹後神経痛(PHN)という長期間の痛みを引き起こすことがあります。帯状疱疹は、50代から発症率が高くなり、以降、加齢とともに発症率が増加します。 80歳までに約3人に1人が帯状疱疹になるといわれています。 帯状疱疹を発症する患者さんのうち、約7割が50歳以上ですが、残りの3割には50歳以下も含まれており、若い人でも発症する可能性があります。
帯状疱疹ワクチンには、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫力を高め、帯状疱疹の発症や症状を軽減する効果があります。特に、50歳以上の方が接種することで以下の効果が期待できます。
ワクチンを接種することで、帯状疱疹の発症リスクを大幅に減少させることができます。50歳以上では、ワクチンを接種することで約50〜70%の発症リスクを低減する効果が認められています。
ワクチンを接種しても帯状疱疹が発症する可能性はありますが、ワクチン接種によって症状が軽減されるため、痛みや皮疹の範囲が小さくなり、回復が早くなります。
帯状疱疹後に残る神経痛(PHN)は、帯状疱疹の中でも最もつらい合併症の一つです。ワクチン接種はこの神経痛の発症リスクを軽減し、生活の質を向上させることができます。
50歳以上の成人
2か月あけて2回接種が必要
1回あたり 27,500円(税込)/2回あたり、55,000円(税込)
帯状疱疹ワクチンは、50歳以上であればいつでも接種可能です。帯状疱疹にかかる前に接種することが望ましいですが、過去に帯状疱疹を発症した方でも、再発を防ぐために接種を受けることができます。
帯状疱疹ワクチンは、定期接種ではなく任意接種のため、接種費用は自己負担となります。
価格 | 1回あたり 27,500円(税込)/2回あたり、55,000円(税込) |
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ワクチン接種後に現れる副反応は、ほとんどの場合軽度で一時的です。主な副反応には、接種部位の腫れ、発熱、倦怠感などが報告されています。ただし、稀にアレルギー反応や強い副反応が出ることがあるため、過去にワクチン接種で問題があった方や、免疫抑制剤を使用している方は、事前に医師に相談することが重要です。
はい。帯状疱疹に一度かかった人でも再発するリスクがあるため、ワクチン接種は有効です。特に再発が心配な方や重症化が懸念される方は、医師に相談の上、接種を検討しましょう。
ワクチン接種後でも帯状疱疹にかかる可能性はありますが、発症するリスクが大幅に減少し、症状も軽度に抑えられるため、接種は大いに意味があります。
受ける前の注意(必ずお読みください)
肺炎球菌感染症は、肺炎や髄膜炎、敗血症など、重篤な病気を引き起こす原因となります。特に、免疫力が低下しやすい高齢者や、慢性疾患を抱えている人にとっては重大なリスクです。これらの感染症を予防するために、肺炎球菌ワクチンは効果的な手段の一つとして知られています。
肺炎球菌は、肺炎、気管支炎、中耳炎、髄膜炎、敗血症などを引き起こす細菌です。特に、高齢者や小児、免疫機能が低下している人は感染リスクが高く、重篤な合併症を引き起こすことがあります。肺炎球菌による肺炎は、日本国内で特に高齢者の死亡原因の上位を占めており、予防が強く求められています。
肺炎球菌ワクチンには、感染を予防し、感染した場合の症状を軽減する効果があります。ワクチン接種により、以下のような効果が期待できます。
肺炎球菌による肺炎や、敗血症、髄膜炎などの重篤な感染症を予防します。特に、免疫力が低下している人や、65歳以上の高齢者にとって有効です。
ワクチン接種後も感染する可能性は残りますが、発症した場合でも症状が軽く、合併症を予防することができます。
肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)23価肺炎球菌ワクチンには23種類の肺炎球菌に対して効果があり、特に65歳以上の高齢者に対して推奨されます。約5年間の予防効果があり、過去に接種したことがある場合でも、5年後に再接種が可能です。
高齢者は肺炎球菌による肺炎のリスクが高く、重症化しやすいため、ワクチン接種が推奨されます。
心疾患や糖尿病、肺疾患(慢性閉塞性肺疾患(COPD)など)を持つ人は、感染リスクが高いため、ワクチン接種が有効です。
がん治療を受けている人、ステロイド治療中の人、HIV感染者など、免疫機能が低下している人も接種を検討する必要があります。
65歳以上の方は、定期的に肺炎球菌ワクチンを接種することが推奨されています。ワクチンは5年ごとに接種が可能です。
肺炎球菌ワクチンは、一部の自治体で公費助成が受けられる場合がありますが、自己負担となることが多いです。自治体の助成制度を活用することで、自己負担額を軽減できる可能性があるため、事前に確認することをお勧めします。
ワクチン接種に伴う副反応は比較的軽度であり、ほとんどの人が問題なく接種できます。主な副反応には、接種部位の腫れや痛み、発熱、倦怠感などがあります。副反応は通常、数日以内に消失しますが、重篤なアレルギー反応(アナフィラキシー)を起こす可能性があるため、接種後はしばらく経過観察が必要です。
また、過去にワクチン接種で強い副反応が出たことがある方や、アレルギー体質の方は、事前に医師と相談することが重要です。
いいえ。23価肺炎球菌ワクチン(PPSV23)の効果は約5年持続するとされています。5年ごとに再接種することで、引き続き予防効果を維持できます。
ワクチンは肺炎球菌による肺炎の予防に効果がありますが、他の病原体による肺炎には効果がありません。しかし、肺炎球菌による重症化を防ぐことができるため、特に高齢者にとって有効な予防策です。